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広瀬隆『福島原発メルトダウン』朝日新書298、朝日新聞出版、2011年5月25日

日本は今、大陸活動期に入りつつある。地震はいつ起きてもおかしくない。そしてほとんどの原発は、プレートの上に設置されている事実に驚かされる。そして、東京電力という企業と国(と経済産業省)、そして研究者、司法が、実に4身一体となって、原子力発電を推進・擁護してきたという事実にも驚かされる。原発事故後にテレビ出演した東電役員や広報の担当者と、首相や官房長官等と有名研究者たちは、ウソや誤魔化しを国民にしたのではないかと疑いたくなる。
司法もまた、原発擁護の裁判を繰り返してきたことにも驚きであった。例えば2006年、金沢地裁は、「活断層が確認されていないからといって地震が起こり得ないとは言えない」と、当時、運転開始したばかりの志賀原発2号機の運転差し止めを命じる判決を下した。ところが、最終的には2009年、名古屋高裁金沢支部が、「(国が一審判決後につくった)新耐震指針は最新の知見を反映している。具体的危険性は認められない」と金沢地裁判決を取り消した。これらの裁判官は、国の原発政策を放任・容認して、国民の生命をここまで危機にさらしてしまった責任は極めて重大であろう。福島第一原発の深刻な事故により、司法の独立が国民から厳しく問われることになる。そして、裁判官が住民の訴えを切り捨てた罪は大きいといわざるを得ない。
私は本書から、「福島原発事故はプロローグに過ぎない」というメッセージを受けとった気がする。もはや日本全土に安全な原発を見つけることは100%不可能である。本当に怖いのは、実は現在も日本列島に存在するすべての原発なのである。大陸活動期に移行しつつある現在、いつどこで地震が起きてもおかしくない。そして、原発はプレートの真上やすぐ近くに設置されている。地震が起きて、施設が破壊されれば、放射能が日本全国いたるところへと飛び散るのである。そしてそのときにはもはや私たちの逃げ場はない。そんな時代が現在なのだということを改めて思い知った。繰り返すと、本当に怖いのはこれからなのである。
こんな状況で、国民の命をいったい誰が守ってくれるのか。日本という国に疑問を投げかけざるを得ない。北から南まで「原発列島」を見てみると、こんなに狭い土地に無数の活断層が走り、地震と噴火が続いている国土に、「よくもこれほど多くの原発を建設したものだ」と驚嘆せざるを得ない。「一触即発」状態の原発と活断層が列島全体に重なって、最後の大惨事を招く。地球全体の歴史的な動きを予感すべきであったのである。
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