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テン(読点)のうちかた

本多勝一氏の『日本語の作文技術 新装版』の「句読点のうちかた」を読むと、句読点の大切さがよくわかる。本多は、符号の中でも決定的に重要で、かつ用法についても論じるべき問題が多いのはテンの場合であると指摘した上で、二つの原則を挙げている。第一の原則は、「長い修飾語が二つあるとき、その境界にテンをうつ」(略して「長い修飾語」)という原則である。本多は、「病名が心筋梗そくだと、自分自身そんな生活をしながらも、元気にまかせて過労をかさねたのはないかと思う」という事例を挙げている。第二の原則は、「語順が逆順の場合にテンをうつ」(略して「逆順」)という原則である。本多は、「Aが、私がふるえるほど大嫌いなBを私の親友のCに紹介した」という事例を挙げている。
 編集という仕事をしている私も、テンのうちかたに気になってしょうがない一人である。テンのうちかたについて、その重要性を本多の明確な考え方を紹介しておこう。本多は次のように述べている。
 「テンというものの基本的な意味は、思想の最小単位を示すものだと私は定義したい。マルで切れる文章は、これらの最小単位を組み合わせた最初の『思想のまとまり』である。だから人体にたとえると、テンで切る部分を思想の細胞とすれば、マルで切る一文は組織の最小単位――たとえば筋とか血液とか毛とか脂肪に当たるともいえよう。これらの組織が集まって、次の単位としての小部分『段落』(パラグラフ)ができる。段落は指だの脛(すね)だの目玉だのに当たる。それらが集って、さらに『章』(チャプター)という思想がまとまる。章は頭や胴体や腕のような、人体を構成する大きな部分だ。そして最後に、ひとつの論文なり報告なり文学作品なりの思想全体――人体ができる」(本文135頁)と述べている。まさに、名言である。
 文章の書き方に習熟していない方は、テンのところで息をつくようにして朗読してみるとよい。一種のリズムを持って読めるし、聞いていてもたいへんわかりやすいものである。まさに「読点」なのである。
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